• Aug 4 2017

    言葉

    日本語ほど美しい言語はないと思っている。

    ひらがな、漢字、カタカナ

    その時々の感性で文字を使いわけるなんて

    日本人だけではないだろうか・・

     

    大好きなキーン先生が

    「私が日本人になったわけ」という著書の最後に

    IMG_3454

    とても素敵な言葉を綴ってくださいました。

    日本語に惚れて魅せられて日本人になった方らしい

    とても心に響く言葉でした。

     

    言霊という古くから伝わる日本語には

    確かに魂が含まれているのかもしれませんね。

     

    2011年の3月30日の読売新聞の編集手帳に

    芭蕉の言葉とともに 3.11の地震のことに

    触れていました。

    私はその新聞の切り抜きを

    「ことだまの科学」という本の見開きに貼り付けて

    その本を開くたびに読んでいます。

    毎回、そのコラムを読むたびに涙がこぼれます。

     

    IMG_3457

     

    「平生 すなわち 時世なり」芭蕉

    「常日頃 これが最後の一句と心得て言葉を紡げ」との

    教えは ここ最近の災害で大切な家族を失った方々の

    心の叫びにも聞こえてきます。

     

    物を遺すのか 心を遺すのか

    それは人それぞれ。

    でも 常日頃から 今日が人生最後の日・・

    そんな気持ちでいられたら

    交わす言葉も心に響くものばかりになるでしょう。

    そんな積み重ねのひとこと、ひとことが

    大切な方々への大きな贈り物になっている

    そんなこともあるだろうと思えます。

     

    美しい日本語を残したい・・私もそう思います。

    方言に込められた力強さや優しさ

    その土地でしか生まれない連帯感を作るのは

    様々な土地で生まれた方言の言霊なのでしょう。

    そこには

    きっと 苦しさを分け合い 喜びを倍増していく

    そんな力を実現させるエネルギーがある。

    こんな小さな日本なのに

    色々な地域で方言が生まれたのは

    生き残っていくための言葉のもつ力と知恵だった。

     

    皆様はどうでしょうか?

    明日 突然のお別れが訪れても

    後悔しない自信はありますか?

    私は後悔しないために

    美しい言霊のこもった日本語を話したいと思います。