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Aug 23 2020
久しぶりに再読
画家の堀文子さんはご存知でしょうか?
昨年 100歳で他界されました
99歳の展覧会の時は お元気そうなご様子で
まだまだご活躍されるだろう・・と思っていましたので
他界されたことを知ったときはとても残念でした
90歳の時に出版されたご本には
簡潔な言葉ゆえに 堀さんの生き様が胸に響き
感動しました
言葉の持つ力に魅せられたことは勿論ですけれど
洗練されたとてもシャープな切り口に驚きました
この時代に生まれた方の強さは内向的ですけれど
堀さんは 常に積極的に自分を表現されていました
凜として 潔く 生きるということを覚悟されて
一瞬のその瞬間も 人生そのものとして
生きていらしたように感じます
久しぶりに 再読して 改めて感動致しました
「私がこの世で初めて出会ったのが私」
当たり前の言葉に ふと気づかされたこと
産声をあげて この世に生まれたとき
私という感情に出会い 私の人生が始まった
誰よりもしっかり向き合わなければならないのは私だと
実感させられる言葉でした
自分以外の人と関わって生きていくためにも
自立することがどのようなことよりも 大切だという事を
簡潔な言葉で語られています
今年のこの大きな渦の中で
それぞれの年齢 それぞれの立場で悩んでいる方が
たくさんいらっしゃることでしょう
どのような悩みにも 大きな勇気を頂ける本です
「ひとりで生きる」 堀文子 求龍堂