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Feb 18 2016
新潟へ
お店の連休が出来るのは、2月と8月。
いわゆる、「にっぱち」と呼ばれる暇な時期です。
というか、ちょうど季節の変わり目で
SALE品と新商品のバランスが悪く、
お客様も楽しめない時期なんです。
そろそろお安くても、冬物のSALE品は・・・
だからといって、春物はまだ早くて・・・
何れにしても洋服は要らない時期なんです。
でも、この時期にしか入荷しない素材というのがあり、
そんな2月でも、楽しみなこともあるのですが・・
さて、16日は大好きな方々に会いに新潟県へ。
まずは燕三条駅で待ち合わせをしてから、
燕市と三条市の工芸巡りから始まりました。
この日ご一緒して下さったのは、
一昨年に奇跡的に出会った大橋さんと
新潟市で器やさんを経営している「ヒメミズキ」の教恵さん。
大橋さんは200年続く槌起銅器の老舗、
「玉川堂」(ぎょくせんどう)で修行されていた職人さん。
お父様もこの道では有名な職人さんです。
玉川堂さんはお父様のお兄様が継いでいるので、
大橋さんとは親戚筋。
この日は7代目の従兄の方に工房内を案内して頂き
丁寧な解説と温かな接待を頂き、恐縮でした。
槌起銅器といったら、「玉川堂」と言われるほど
とても有名な老舗です。
長く続くのにはきちんと理由があること。
そして、時代にマッチした感性で常に挑戦を続ける。
そういう姿勢がこの200年を支えてきたということに感動。
知ってはいましたけれど、改めて背筋が伸びました。
この後は、三条市の工芸館へ。
今では世界一のカトラリーと言わしめた三条市の工芸。
その背景を歴史ある工芸の数々から紐解いていく。
観る方の感性で色々な受け取り方が出来るだろう・・
そんな、とても楽しめる工芸館でした。
そして、地元の日本料理屋さんで美味しい旬のお食事。
お腹も心も温まり、
かねてから行きたかった「弥彦神社」へ。
くもり、雨、みぞれ、吹雪・・極寒のお参りになりましたが
冬の参拝には相応しい歓迎ぶりだったと嬉しかったです。
いつもこんなにお天気が変わるんですか?
と、お尋ねしたら・・
「いやぁ~、こんなことは滅多にありません。
お二人は相当歓迎されているんですね。」と・・・
歓迎かぁ~・・・
本当なら奥の院までロープウエイでお参りするはずが
行けなかったのになぁ~と、心の中で呟いていたら、
その気持ちを見透かしたように、
「自然の流れを見せてくれたんですよ。冬景色。
こんな美しい極寒の景色はありませんよ。」
確かにこの短い時間内で、
11月~2月までの空の景色を見ることなんかないかも。
そんな嬉しい参拝になりました。
それから新潟市へ行き、文化財のお屋敷などを巡り
素敵なカフェでお茶をして名残惜しく帰宅致しました。
本当に愉しかったなぁ~。
新潟県は食の宝庫です。
海のものも、山のものもある。
雪景色の田園風景を車中から眺めながら、
食を大切にする土地だからこそ、
物作りにかける精神が根づいているのではないか。
そして、連綿と受け継がれてきたその精神は
やはり、食を大切に守ってきたこの土地の方々の
根っこが支えてきているんだろう。
そう思いました。
日常のささやかなことを大切にする。
それが丁寧に生きるコツだということを
静かに教えてくれる聖地のように感じる新潟県でした。
今度は、春に行こうかな~。
と、休みもないのに思う私なのでした(笑)
それでは、また。