• Jul 13 2025

    ベーシックなTシャツに込める想い

    初めてスタイリストという職業を知ったのは16歳の時

    アンアン創刊に携わった「原由美子さん」がその職業の

    第一人者です

    スタイリスト 原由美子  何ともカッコ良い響きだと

    憧れました 慶応義塾大学文学部仏文学科卒業という

    一見ファッションには関係のない経歴にも強く惹かれて

    高校1年生の多感な少女は そこから仏文学に目覚めて

    カミュ ジッド サン・テグジュペリ ゾラ バルザック

    ユーゴー モーパッサン等々 読みはじめました

    茶色に変色した1970~1976年代の文庫本が沢山

    本棚に鎮座しています 笑笑

    そして家業に入った1975年からは 大きな影響を

    受けていきました

     

    1945年生まれの原さんは未だ現役です

    時々 インタビュー記事や対談などで誌面を飾る時があり

    ワクワク ドキドキしながら食い入るように拝読します

    何十年経っても 影響を受けた方の言葉は胸に響きます

    そして 全く古びていない色あせない美しさを感じます

    時代の流れをしっかり見極めながら 原点を見つめる事を

    忘れない真摯な生き方が人を惹きつけるのでしょうね

     

    ちょうど一年前 久しぶりにご本を出すという事を知り

    アマゾンで予約購入を致しました

    今は本当にこういう時は便利だなぁ~と実感致します

    多分 一年前にもブログに掲載したはずです

    Tシャツを着る季節になると 原さんのことを想い出します

     

    私の中では白Tシャツといえば 「原由美子スタイル」

    クルーネック×短めの袖丈=美しいTシャツ

    こんな定義を教えてくれたのは 原さんだったと思います

    その背景にはジョルジョ・アルマーニ

    超シンプルなTシャツにシンプルなパンツ姿

    アルマーニがショーの後 挨拶に現れる時のスタイルです

    もうかなり高齢になりましたが 未だそのスタイル

    昨年までコレクションの最後には出ていらっしゃいました

    今年は体調を崩して自宅療養していらっしゃったようです

    何せ 7月11日で91歳ですから・・

    昨年のコレクションの様子を観ましたけれど 相変わらず

    Tシャツが良くお似合いでした

     

    本の中でも 

    「モノクロのドキュメンタリー映画で、そのTシャツが

     ズラーと並んだクローゼットを見て、やっぱり納得した

     なくてはならない大切な1枚をこれだけ揃えている徹底 

     ぶり  その美意識の高さと自信が高齢であることも

     乗り越えて コレクションを発表し続け その体形や雰囲気

     を保ち続けている理由 緊張感はとぎれない」と記載

    そして Tシャツはカジュアルそのものなのに 伝わってくる

    そのオーラは緊張感のあるストイックそのもの・・と締め括り

    Tシャツといえども 着る人の背景に様々な生き様があれば

    こんなオーラが出せるんだ・・そう驚きの言葉がありました

     

    まさに そうなんですよね

    装いはその人格を映し出すオーラなんですよね

    何を着るか・・より 今の自分を表現できるのは何かを

    先ずは考えるべきだと私も思っています

     

    APのデザイナーがこのTシャツに込める想い

    分かって頂けたら嬉しいです

    かなり少なくなりましたが未だありますので

    店頭でご覧下さい