• Jan 14 2018

    一陽来復

    父が亡くなってから お札のことで分からないものがあり

    困りました

    「一陽来復」と書かれたお守りは

    毎年 お祀りされている場所が変わっていて

    その理由を聞かずにいたことでした

    でも あまり気にせずそのままにしていましたら

    亡くなった翌年の暮れに

    友人のお母様から何と 送られてきたのです

    そのお札は 日本では唯一 お金の融通を祈願する

    商売屋には欠かせないお守りだと知りました

    冬至から節分の間にしか配布しないというお札は

    年越しの31日の夜中12時 元旦になるその瞬間か

    2月3日の夜中の12時 立春になるその瞬間の何れかに

    お祀りすることが決められていて 毎年恵方に貼るという

    とても興味深いものでした

    お母様は 私が商売を継ぐことになり

    私の心情を慮って 精神の拠りどころとして

    送ってくれたものでした

    言葉にならないほど 驚き そして嬉しかったです

     

    高田馬場に鎮座している「穴八幡」様という神社が

    この「一陽来復」のお守りを配布しています

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    それから お母様は毎年 必ず送って下さっています

    ですから 私は仕事で関わってくださる方々へ

    このお札を差し上げることに致しました

    あれから毎年送ってくださる友人のお母様へ

    感謝の気持ちとして その有難さを配布しているのです

     

    何故 父はこのお札のことを話してくれなかったのか・・

    そんなことを考えてみようと 初めてお参りした日に

    ほんの少し坂道になっている帰り道を歩いてみました

    ふと 思ったのです

    家族を守る商売が 今年も繁盛するように

    そして 無病息災で過ごせることを念じながら

    それを心に 刻みながら祈りながらこの坂道を歩き

    そして節分の豆撒きの後 夜中の十二時に

    ひっそりと 誰にも教えず 自分と対峙しながら

    この一陽来復という文字を見つめて祀ったのだろう・・と

     

    不甲斐ない私が 今もこうして商売を続けていられるのは

    そうした父の想いも お客様の姿と同時に浮かぶのです

     

    「一陽来復」

    陰極まって 陽と成す

    明けない朝はない・・

    どんなに苦しくても必ず笑える日は訪れる

    そう 信じられる日々は このお札を見て思います

     

    今年 創業50周年

    お客様への感謝の想いでいっぱいでございます

    ありがとうございます