-
Mar 8 2016
祈り
3月3日の「桃の節句」が過ぎると、
震災以降はあの地震で亡くなられた御霊と、
今尚、苦しんでいる方々のために
何ができるのか・・という自問自答のために
「祈りと感謝」をテーマにした飾りに致します。
元々は4月8日の「灌仏会」(かんぶつえ)の
お祝いのしつらえをしていましたし、
3月はお彼岸、母の命日と続きますので
それらと丁度重なりました。
陸前高田市の方からも復興散華を頂いて
その散華と共に、薬師寺と東大寺の散華も飾り
とても神聖な空間となりました。
陸前高田市の奇跡の一本松
蝶には「長寿祈願」「復活」の意味が含まれます。
日本には吉祥柄というお祝いの柄があるのは、
皆様ご存知のことと思います。
言葉の響きからその意味を盛るという文化もあり
それは本当に粋だなぁ~と思います。
この蝶もそうですね。
「蝶、ちょう」の響きから「長」を連想して長寿。
そして、卵から幼虫、さなぎとなり
美しい蝶になる様子から「復活」「不老不死」の
意味を持つそうです。
言葉で表すより、こうして何気なく置くだけで
願う姿を感じられるのは、日本の文化の
最も美しいところだと思います。
指1本ほどの観音様と合掌童
まだまだ復興もままならない東北地方。
仮設住宅から移転先も見つからない方々。
ご商売を再開できず、悶々と生活している方々。
お仕事が断ち切れたままになっている方々。
愛するご家族を亡くされて癒えない方々。
生まれ育った土地に戻れない方々。
問題は山積みなのに、何も力になれない私。
こうして祈り、願う場所を設ける事で
自分自身に何が出来るかを問いかけてみる。
とても教訓になるのです。
そんな想いの中で開始した私主催のイベントは
「チーム AVANTI」の名前で参加費を
あしなが基金の東日本大震災の子供達へ
寄付させて頂いています。
私とお客様での共同ボランティアです。
こんな私のスキルがこうして寄付金へ繋がるとは
本当に夢にも思いませんでした。
勉強した甲斐があったなぁ~と、つくづく実感。
そしてこんな素敵なお客様に支えられている私は
何て幸せ者なんだろうと思うのです。
ですから、このお飾りは
お客様への「祈りと感謝」も含まれているんですよ。
ご縁に感謝ですね。
聖母子像とアッシジのフランチェスコ
一番哀しいのはご自分より小さな命を失うこと。
天国へ旅立った命はこうして抱かれているように
私には思えます。
残されたご家族の心の傷が少しでも
癒されますように。
11日は心から祈りたいと思います。