-
Mar 23 2024
学び
やっと雪がやみました
お店を開店する時間が一番降っていたようです
陽射しが少し出てきて 安心致しました
陽が出なければ 道が凍ってしまうかもしれませんし
土曜日で外出の予定がある方にとっては憂鬱な週末になり
ガッカリですもんね
只今の時刻は13時11分 立川町通りも車が往来し始めて
います
一昨日 待ちに待った本がやっと届きました
輪島市で塗師をされている赤木明登さんと
服飾デザイナーの堀畑裕之さんの共著です
元旦にまさかの未曾有の地震に能登半島は見舞われて
ご自身の工房もご自宅も被災された中 輪島塗を守る
という事を最優先して 被災された職人さん達の救済
を率先している方です
勿論 塗師としても絶大な人気を得ている方でもあり
私も以前からのファンです
昨年 インスタでこの本が今年出版されるというので
とても楽しみでした
地震後 赤木さんは自分に対しての寄付などは要らな
いので 本の先行予約をして欲しいと呼びかけました
自分のことは自分で何とかするので もっと困ってい
る人へ手を差し伸べて欲しいと語りました
「工藝」というものをもっと知って 廃業寸前の職人
を盛り立てて欲しい・・応援して欲しいという事だと
思いました
柳宗悦が提唱した「民藝」 若い方が興味を持ち始めて
今はちょっとしたブームだと思います
それでも 輪島塗のような高額のものは中々入手できず
その産業も小さくなってきていて 2007年の地震で
かなり大きな被害を受けて まさに立ち直ろうとしてい
た最中の出来事でした
輪島塗を多く知って頂くことを趣旨として昨年開店した
一日一組限定のオーベルジュ「杣経」(そまみち)も大変な
被害に遭ってしまい その胸中はいかばかりと思います
漆塗りの板敷の間や漆の浴槽 漆の器など赤木さんの感性
溢れる手仕事を満喫できる場として 大きな話題でした
いつか 私も家族を引き連れて伺いたいなぁ~とひそかに
思っていましたので 心から残念です
でも 金沢市で場所をお借りしてレストランはオープンし
ご予約のみで運営しているようです
本当にこのエネルギーがあるからこそ 様々な工藝は今も
私達を愉しませてくれるているんですよね
何百年も続いてきたことは それを伝えてくれた人々が
古から存在するからこそですもんね
日本古来の工芸品は世界でも希少価値があると言われて
います 最近では外国人のお弟子さんも増えたそうですね
勿論それはとても誇らしいですし 嬉しいことですけれど
でも この風土で育ったからこそ 日本語を母国語として
いるからこそ 培われた感性があり そこでしか表現でき
ないこともあるように思うのです
赤木さんの書籍は言葉がとても素晴らしい
元々大学で哲学を学び 編集者を経て塗師になったので
言葉の表現に惹かれてしまったのが最初でした
21世紀の民藝を考えるという趣旨のこの本は付箋だらけ
何度も読み返してしまいます
心の師匠と思っている山本耀司さんの言葉と同じ意味を
感じて 工藝に携わっている方々の書物は愛読書です
AVANTIの店内にありますので 是非 ご覧下さい
自分軸を持ち その一筋の道を極めている方の言葉には
生きるための知恵が沢山込められていますね
学びは死ぬまで用意されていることに 喜びを感じます