• Oct 5 2024

    ものを選ぶとき

    つい先日妹がPremium11月号を買ってきてくれました

    「使い続けたくなる 愛しいもの」という特集でした

     

     

    ファッション雑誌より インテリアや料理 生活雑貨などが

    掲載されている雑誌を頻繁に見ることが多いので 今回の

    特集はとても面白かったです

    皆川明さんの使い続けている愛おしいものが特集でしたので

    それにもワクッとしました

     

    生活することは常に「選ぶ」ことの連続です

    人はどのような基準で 何故それを選び 使い続けるのか

    ということにとても興味を持ちました

    同時に 自分自身も物を選ぶ基準は何処にあるのか・・

    何故それを選び 使い続けているのか それを考えてみたく

    なりました

     

    洋服を選ぶ基準は 素材・デザイン・縫製に込められた想い

    単に流行とかではなく デザイナーの個性が明確に発揮して

    いるものに惹かれます 何年経っても変わらない軸がある物

    メンテナンスしてでも着続ける 使い続けることをしたいと

    思えるものが年月を重ねていくうちに愛おしくなります

    体形さえ変わらなければ 着こなし方を変えながらでも愛用

    したいと思います

     

    物に対しては子供の頃の影響があるせいか 工芸品に惹かれ

    陶芸・漆器・絨毯・家具などの何十年から何百年まで製法や

    デザインが変わらないものを選びます

    特にデザインが変わらないものは その時代に生きた人々と

    同じ気持ちになれるような そんな錯覚の中で疑似体験が

    できるように感じるからです 不思議な感覚ですよね 

     

    母が遺してくれた工芸品をお店に置いておくと 80代以上

    の方に懐かしいと言われます

    かれこれ50年は経ちますので ヴィンテージ品になります

    ふと思い起こすと その年月に驚かされますが18歳頃から

    家にある物はヴィンテージ品 (笑)ということになりますね

     

    これは私の物ですが52年前に買ってもらったもの

    時々お湯を沸かします 鉄瓶の沸騰する音が好きなのです

      

    樺細工のお菓子箱   アイヌ木工小物入れ

    寄木細工の盆 全て50年以上経ちます

     

    一目で何処の土地の工芸品か分かる物には 継続という

    目には見えない大きな力が隠されていて その力は使い手の

    生活の中で明らかに継承という語り部にもなっています

    祖母から母へ 母から私達姉妹へ そして私達から姪へ

    たとえいつか消えて無くなったとしても 繋がっていた家族

    としての絆が 物の中に想い出として語り継がれていく事に

    何だか深いロマンを感じずにはいられません

     

    装いも そんなロマンを感じられる選び方をして頂けるよう

    心を込めて参りたいと 今日は心底思いました

    新しい洋服たちが しっかり入荷致しました

    涼しくなってきましたので 是非お立ち寄りください

    お待ちしております